3日前の晩ご飯
かっこよく言うと『軌跡』です。 ふつうに言うと『日記』です。 要約して言うと『牧場の藁屑』です。
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檸檬味には程遠い。
はじめは憧れだった。見てるだけで良かった。すこしでも近くにいれたら、幸せだった。
だから、雑用係って言われてる学級委員だって進んでやったし、朝は一番に学校に行って放課後は最後まで残ってた。
先生が担当の数学だけ、予習も復習も頑張った。
全部、
先生のため。
だからといって、先生が私を見てくれないのは知ってた。私はただ、現状に満足するだけで、満足しようとするだけで。他の子のように甘い声で先生に近づいたり出来なかったから。用事もないのに先生に話しかけることが出来なくて、必死に勉強しては「質問があるんですけど」と言って先生に近づいた。なめらかに文字を綴る手に見とれて、低くかすれた声に聞き惚れて。先生の説明なんてほとんど聞けてなかったけど。
「先生、質問良いですか?」
今日もこうして、先生に声をかける。またお前か、と少し呆れたように振り返る先生が、すごくすごく愛おしい。
「 ――で、だからここは 」
真剣に聞いているフリをしながら、先生を盗み見る。長めの睫毛が、瞬きのために揺れる。説明を書き込む手元は、滑るように数式を綴る。先生にその名を呼ばれるのなら、数字の1、2、3。x、yさえ羨ましい。
「―――分かったか?」
説明なんて殆ど聞いてないのに、
「はい」
私は笑顔で頷いた。
「ありがとうございました」
そう言って、先生の後ろ姿に頭を下げる。先生は後ろ手にひらひら手を振りながら、自分の仕事へと向かう。その目に、私が映ることはもうない。
いつも通り、なのに。何故か無性に物足りなかった。
何故か、寂しくて。
頭の中で糸が切れた。
「先生」
どうした、と言って振り返った先生のネクタイをとって。思いっきり引っ張って。
前につんのめる先生に、背伸びをして。
口付けた。
歯が当たって、カツンという音がして、すこしだけ痛かった。先生は驚いたように私を突き放して。冷めた目で口元を手で拭う。
「ヘタクソ」
吐き捨てられた。
檸檬味には程遠い、煙草と珈琲の苦い味。
背徳の教室(title)
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